【みらいのたからばこインタビュー】Vol.02/株式会社emon 代表取締役 末浪 大輔様

(株式会社emon 代表取締役 末浪 大輔様)

「みらいのたからばこインタビュー」では、出展企業の方々や、イベントを応援してくださるみなさんの生のお声を直接伺い、記事化したコンテンツ。

想いを持った素敵なみなさんとの出会いから、今に至るまでを「みらいのたからばこ」広報・ライター小菅がお届けしていきます!

第二回の今号は、株式会社emon代表取締役の末浪様。出展までの道のりから、スタッフの成長、産学連携の重要性など、たくさんの事例とともに「みらいのたからばこ」を存分に語っていただきました!ぜひご一読くださいませ。

「みらいのたからばこ」との出会い

こども関連事業の取り組みを経営者仲間に話しているときに、「みらいのたからばこ」のことを聞き、「最初はどんな雰囲気かな~」という気持ちで、見学だけでも行ってみよう、と思いました。

見学の場で代表の奥田さん、見谷さんと出会った時、実は顔と名前が一致してなかったタイミングでしたが、なんとなく雰囲気で「あの人、絶対(メールをやり取りしていた)見谷さんだよ」とスタッフと話していました(笑)。

結果それは正解だったのですが、私が初めに感じたのは、「みらいのたからばこ」に携わっているみなさん、なんというか、そこに流れる空気全体がとても明るく、躍動感があったのを覚えています。

その初めに感じた感覚が出展に繋がっていますが、今振り返るとそれ以外にも色々なきっかけがありました。より印象として強かったのは「人」というより「イベント内容」でした。

特に象徴的だったのが、多種多様なおしごと体験のリアルです。

ファイナンシャルプランナーのおしごと体験を提供している方もいれば、家事代行で洗濯をたたむおしごと体験を競争形式で提供している方もいる中で、誰もが知っている車を販売している大きい企業などもいる。

私たちはこの時見学者だったのですが、社会にあるたくさんのしごとがそこにはいくつも表出されていて、まさに「たからばこ」という感覚でした。

もう一点は、完全にこども中心、こどもの目線に振り切っているというか、そういう覚悟めいたものを目の当たりにした点です。私も常々思うところなのですがこどもたちと対峙していると「こどもこんな頑張っているんだから、もっと大人も頑張ろうよ!」という本質的な思いの部分と、シンクロしたように感じて、なんだかとても嬉しくなってしまったんです。そんなこんなで出展を決めました。

様々な他のイベントからもありがたいことに色々お声をいただくんですが、私たちはこの「明るい空気感や躍動感」や、「こどもに振り切った覚悟」のような、マインドの部分をとても大切にしているので、そこにシンパシーを感じる「みらいのたからばこ」に正直今、ハマってしまっている感じです(笑)。

人の魅力を再発見できる場所

いくつかエピソードがあるんですが、出展をしてみてまず感じたことが、保護者の方々が、体験を見守る中で、お子さまのたくさんの可能性にどんどん気づいていき、驚きと笑顔があふれていく。こういうシーンを何度も目の当たりにしました。

親子に新しい対話のきっかけが生まれると、次のステップとして、たとえばお父様がプログラマーだったりするといい意味で「ドヤ顔」をしてお子さまから尊敬される。お母さまにも、その場で「将来の夢ってなんですか?」みたいに無茶振りすると、最初は謙遜されるんですが「実は花屋になりたくて」といった話をしてくださって、きっと家ではなかなかすることのないコミュニケーションができて、親も子も双方の魅力を再発見できる。

「みらいのたからばこ」はそんな場所なんだなということを強く感じました。

これは参加してくださっている親子だけではなく、出展企業である私たちの中でも起きています。

普段エンジニアとして一生懸命働いてくれていて、服やおしゃれがめちゃくちゃ好きで、日常ではあまり口数が多くないメンバーがいるんですが、「みらいのたからばこ」という現場で、最初の一歩を踏み出したら、自分の好きなズボンが汚れることも意に介さず膝をつけてこどもの目線にあわせて本能的に対応しているのをみて、あまりにも感動して、撮影してしまいまして。人情味が厚いというメンバーの個の魅力を再発見することができました。

この話にはオチがありまして。

あまりに一生懸命やり過ぎて、感想などを聞いた時に「喋り過ぎて痩せました」「笑いすぎて口角上がりました」「帰ったら鼻血出ました(笑)」など、充実していた声をたくさんもらいました。

準備段階では、良いものにしたいという想いがみな強く、言い合いになることもありましたし、私の意見なんかは8割くらい却下されましたが、みな一様に「楽しかった」のだと思います。そしてその体験は、かけがえがないものと思います。

魅力ある人が引き寄せられる場所

もう一つ強烈な原体験がありまして。

70歳前後の上品な男性の方が、おそらくお孫さん、娘さんと思しき方と来場されていたんですね。

お孫さん・娘さんがおしごと体験されている際、私に話しかけてきてくださり「なんでこのイベントに出展しているの?関係者?」の質問に「楽しそうだからです!」なんて答えて立ち話していたら、色々盛り上がってきまして。

「儲かるのか?」の質問に「自分たち次第ですねー。ただ儲かる仕事をするんだったら、とっとと営業しに行ってます。やっぱり楽しいからですかね」といった話をさせていただいてたんですが、その方に「ええ若いのが育ってる。頑張れよ!」といっていただけたことがとても印象的で。

親子が楽しむイベントというのは、参加者、来場者だけを見てしまいがちなんですが、親子だけでなく、その他来場者も、出展者も、みながこの雰囲気に惹き寄せられて、自らがこの雰囲気を醸成し、その中で世代を越えて自然な会話も生まれ、お互いを称賛しあい、勇気づけしあう。これが「みらいのたからばこ」の魅力なんだなと思います。

もはや「みらいのたからばこ」の取り組みを他の方々に話すことは、自分の中では鉄板トーク化してまして。経営者などが集まるセミナーなど、あらゆるところで伝え歩いています。

学生さんとの共創を通じて

出展に際し、産学連携の文脈から私たちのおしごと体験も、学生さんたちにたくさんお力を貸していただきました。本当に素敵で、こどもが好きで、想いを持った素晴らしい学生さんたちばかりで、インターンや、採用などを真剣に考えてしまうほど人財の宝庫だなと思います。

イベント後に打ち上げをさせていただいたんですが、その席で学生さんから「本当にお役に立てていたのか、実はよくわからないんです」という正直な思いを吐露されてました。

はっきり言いますと「有難いことばかり」です。

保育関連の勉強をされている学生さんたちは、僕たちの仕事とは全く違う領域分野を学ばれているので、このような会話はemonにとって学びしかなかったです。

emonはデジタルマーケティングの会社なので、若い世代の人たちの意見はすごく大切です。
これはあくまで持論ですが学生さんと対峙すると、私たち社会人、それも管理職相当の年次になっている大人たちこそもっともっと成長しなくてはならないのではないかとハッとさせられます。

そういう意味も含めて、学び、活動し、対話してくれる学生さんと、共にプロジェクトをご一緒させていただくだけで、受け入れる側が大きな学びがある、存在そのものに価値があり、当然役立ってくれている。これからもそこはきちんと伝えていきたいなと思います。

また、このような学生さん達との対話は今後も行わさせていただきたいですね。

ズバリ「みらいのたからばこ」とは

こどもにとっても、大人にとっても「みらいの」「たからばこ」をみつける可能性が高まる素敵なイベントです。

冒頭「明るい空気」の魅力についてお話しさせていただきましたが、親子連れの参加者も、来場者も、出展者も、運営者も、みんながなんというかおごってない。それはとても大事なことで、そうした雰囲気が「明るい空気」へとつながっているように思います。

そうした中で、さまざまな人が、相手の知らない魅力に気づき、それを持ってまた新しい関係値へとレベルアップしていく。「みらいのたからばこ」は、そうした場としてこれからも共に成長していけるイベントなのだと確信しています。

関連情報

emon様ホームページ

https://www.emon-d.jp

取材後記

株式会社emonの末浪さんは、障がいのある・なしに関わらず、みんなで海を楽しもう!というコンセプトで展開されている「須磨ユニバーサルビーチプロジェクト」にも協賛されるなど、社会をより良くしたいという想いにあふれる社会起業家的側面と、今回の記事では(今後のお仕事の影響を鑑み)触れませんでしたが、全国様々なところで、いろいろな事業を展開しようと、大変忙しく動き回られている経営者さんです。

取材の中でたくさんの「明るい空気」というコメントで、「みらいのたからばこ」を評してくださいましたが、直接対話し、その想いや言葉から強く感じ取ったことは、何より末浪さん自身が、その明るい空気の源泉となっている人間的魅力にあふれていることです。

記事の中から、イベント出展を通じ、末浪さんが実に様々なところに目を向け、たくさんの心配りをされている姿が浮かんでくることと思います。

こうした想いを持った出展者のみなさまが、ともに「みらいのたからばこ」のあり方を示し、実践してくださる。

私たち運営も、たからばこのようなみらいを、みなさんとともに創出していきたい。そう強く感じたインタビューでした。

(文責 広報小菅 拝)